GOLDEN NIGHTが好きすぎてつらい

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オタクの記録と考察

共感より共存だ/アンジュルム「愛すべきべき Human Life」

アンジュルムのことは遠目から見て「楽しそうだな〜〜〜いい色出してんな〜〜〜」と思いながら眺めてる勢なんですが、

超超超ド級に良い曲、来ました。

 


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アンジュルムってどんなグループなんでしょう。
わたしのイメージでは

今の時代にあった価値観で、
それぞれが持つ個性のベクトルは違うけど、
“個”を大事にするというところで
全員が同じ方向を向いているグループ

だと認識してます。

 

 

アンジュルムといえばわたしは「46億年LOVE」の歌詞も好きなんですが、「46億年LOVE」と「愛すべきべき Human Life」が持っている根っこの部分がとても似ていると感じる。


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「46億年LOVE」の作詞は児玉雨子さん、「愛すべきべき Human Life」の作詞は堂島孝平さんと、それぞれ別の方が作詞。

それでもアンジュルムのために作られた曲が同じ方向のスピリットを持っているというのは、「アンジュルムに表現してほしい未来」というブランディングとグループの個性がちゃんと一致しているからなのだと思う。

 

この2曲とも、共通している曲の根っこは

自分のことを認め、周りにいる自分とは違う人を認め、
それがまわり回ってみんなが生きやすい時代になればいいよね!

っていうことをポップだけど結構本気で歌っている歌な気がしている。

 

 

愛すべきべき Human Life の主題

国語の問題形式で、この歌詞から1箇所だけ主題を抜き出すとしたら、わたしは「共感より共存だ」がこの曲の心臓だと思う。

 

とやかくいう時代だ 正論って流行病?
正解は押しつけちゃ不正解 やりづらいでしょ 現代人

 

ってことで自分ブンブン 大事にしたい いろんな異論もあるけど
スタンス十分貫きたい まっすぐでいたい未来

 

愛すべきべき human life お先はまっキラだ
なるべく多くのyes 自問していきたい and you?

愛すべきべき human life 前途は多感だ
温もりだけ忘れんな noである時も
And you? And you? And you? And you? And you? And you? 
ねえねえ!

 

この1番の歌詞、すご〜〜〜く大事なことをサラッとAメロに乗せてる。

「正解は押しつけちゃ不正解」という歌詞にハッとさせられた人、いませんか。わたしはかなり刺さった。

自分の思うことを大事にしつつ、他の誰かの思うことも同じくらい大事にすることが、これからの時代必要になってくる。だからなるべくYESを増やしていきたいけど、NOと言わないことが良いとは決して言ってなくて。自分を大事にするためにNOと言うなら、そこに思いやりを持って「あなたは?(And you?)」と聞ける自分になろう!

そういう未来の自分宣言的なものを感じてジーンとなった。しかも「And you?」って歌うと、耳では「アンジュ!」って聞こえる。こんな素敵な歌詞、他にあります?

 

「共感より共存だ」は2番の歌詞で出てくるワードだけど、この1番の歌詞の流れもすべて一言でいうならこれに尽きる。

そりゃね、共感できることが多い人と一緒にいる方が楽しいけど、アンジュルムの目指す未来って多分そういう小さいコミュニティでの幸せじゃないんだ。
自分も他の誰かも「好きは好きって言える」「自分の好きじゃなくても誰かの好きを尊重する」=共存なのだと思うよ。

 

あと、「いろんな異論」のところも耳で聞くと「いろんな色」とも聞こえるのが、偶然なのか狙っているのかは分からないけど素敵だなと思っていて。
アンジュルムってメンバーカラーを意識したMV多いから、いろんな個性を持った仲間の中でも自分のスタンスを大事に持っていたいっていうふうにも捉えられる。

言葉の力ってすごい。
こういうダブルミーニングで受け取れる歌詞大好きだな。

 

 

言葉のマジックがすごい

「愛すべきべき Human Life」の歌詞で素敵だなと思うところは、マイナスな言葉をポジティブなワードに入れ替えて180度印象を変えてしまっているところ。しかもそれを勢いのある今時の女の子たちが歌っているというのがまた歌詞にパワーを持たせてる。

 

“愛すべきべき human life お先はまっキラだ”

“愛すべきべき human life 前途は多感だ”

“熱い冒険だ 手を取って 玄関開けりゃ五里宇宙”

 

「お先真っ暗」「前途多難」「五里霧中」があっという間に未来あるキラキラした言葉に変わるのすごすぎんか……!?

 

 

46億年LOVEの歌詞と並べてみる

冒頭で触れた「46億年LOVE」の歌詞を並べてみると、ちょっと共通点が見えてきておもしろい。

基本的に「46億年LOVE」はちょっと傷ついた子で、だからこそ強い意思みたいなものを感じるんだけど、「愛すべきべき Human Lifeはもうちょっと若くて未来に対してポジティブなんですよね。

 

誰も彼も きっとちがう同士
わかんなくても当然 ダイバーシティ
傷ついたら「傷ついたよ」と
伝えられたら…

 

温もりだけ忘れんな noである時も
And you? And you? And you? And you? And you? And you? 
ねえねえ!

どっちも100%意見が一致することはないと理解はしてるけど、愛すべき〜の方はちゃんとNOって伝えられてる。

 

今朝は駅前で何人と
すれちがったかな…

 

この交差点曲がったら
誰と巡り合うかな

ここ、真反対なんですよね。同じような行動してても、気持ちの持ちようでこんなにも言葉と前向き度は変わる。

 

女も男もみな人類
歴史に名を残す前に
アツい電話くれなきゃ 無理 無理

 

愛のまにまに human life 共感より共存だ
次世代だってリアルタイム みんな同時代
単純 単純 単純 単純 単純 単純
明快!

こっちは比較対象がそれぞれ男女と世代間。多少の違いはあれど難しい御託を並べる前に、目の前の人に向き合ってよ!と喝入れられてる。

 

もしも争いのない未来 誰かが堪えてたら意味ない
夢に見てた自分じゃなくても 真っ当に暮らしていく 今どき

 

ってことで自分ブンブン 大事にしたい いろんな異論もあるけど
スタンス十分貫きたい まっすぐでいたい未来

「真っ当に」「まっすぐで」と表現に差異はあるものの、自分の軸を大事に持って生きていきたい女の子の像が共通してる。アンジュルムらしさってここなのかなと思いました。

 

…と、まあ並べてきましたが、お互いを認めて共存できる未来に向かうためには、結局はラブでしょ!に帰結するのだなあと思いながらこの2曲を聞き比べていました。

アンジュルムの提唱する愛ある未来、ラブです。

 

 

 

おまけ

堂島孝平さんって、はるか昔の学生時代にニコニコ動画で見た「25才」のイメージが強すぎて、わたしの中では完全にコレの記憶しかなかったのでびっくりした…。作詞作曲できる人って音楽で化けるのすごいね。