新しくiMacを購入して旧iMac環境をそのまま移そうとしたらいろいろ失敗した話です。
今回は推しの話など皆無の個人的備忘録です。なので、興味のない方はこの時点でブラウザをそっ閉じすることをおすすめします。古いMacでAdobe CSバージョンを使っていて、新しいMacに買い替えようと思っている人には情報共有として少しは役に立つエントリかもしれない!(そんなピンポイントな人いるのか)
スペック
まず、今回わたしが新しく購入した新iMacと今まで使っていた旧iMacのスペックはこちら。
もともと学生時代にiMac 27インチ Late 2012を中古で購入していて、つい最近までメインマシンとして使っていたのですが、ちょうど10月には増税が迫ってきている&今年は長期のGWで時間もあることだし、買い替えには良いタイミングだと思って踏み切りました。
カスタマイズ注文
まず、PC買い替え予算は周辺機器やソフトのアップデート含め30万以内で設定。
iMacのサイズはもう27インチ以外は考えられないので、悩んだのはスペック。松竹梅のうちのどのスペックを選ぶか&カスタマイズするかどうかで予算が変わります。
いろいろ悩みましたが、わたしの使い方としてはとりあえずPhotoshopとIllustratorがストレスなく動くことが必須条件です。旧iMacで唯一不便だったことがHDDゆえの起動の遅さだったので、ストレージはSSDかつメモリは多めに積む方向に。ゲームや映像制作はそう滅多にしないので性能的にも梅スペックで十分だと判断し、その代わりにストレージをSSD 500GBにカスタマイズ注文しました。メモリはここでカスタマイズ注文すると高くつくので、標準搭載の8GBのまま注文して、届いてから自分で買って増設することにしました。
買い替えに伴って購入したもの
今回新しく購入したものはこちら。
- iMac本体
- メモリ16GB×2(本体のメモリとあわせて計40GBになる)
- Thunderboltケーブル
- Thunderbolt 3 - Thunderbolt 2アダプタ
- Parallels Desktopのアップデート
諸々税込で合計してちょうど30万弱ってところでした。
本体とメモリの他に購入した3点については必要になった経緯をこれから書き残していくのですが、これが結構ね…紆余曲折だったんですわ…。というか、あんまり自分が理解してなかたのが根本原因なのですが…。
Thunderboltってなんやねん
Thunderboltね!!!旧iMac時代から「穴はあるけど使い道がよく分からんやつ」という認識しかなく、今回新しいiMacを購入するとなった際に初めてどんなものか調べました。要はこのThunderboltという規格に対応してるマシンと周辺機器を専用のケーブルで繋ぐと、高速でデータの転送ができるよ的なものらしい。ふーん。
しかしThunderboltの専用ケーブルってなかなかに値が張るんですよね。データを移行するだけのために使うならいらないな~と思ったんですが、どうやら旧iMacと画面共有もできるらしくサブディスプレイにできるんだとか。え、これはぜひとも使いたい。
作業する際に高確率でライブ円盤を流すんですが、制作中の画面って立ち上げた制作ソフトやら資料やらで画面がとっ散らかって映像再生画面はいつの間にか最背面に…という事態によくなるので、2画面あれば観ながら作業できる!というのは魅力的でした。
Thunderboltケーブル買うぞ!
Apple StoreオンラインショップでThunderboltケーブルを検索すると、Thunderbolt(無印)っていうのとThunderbolt 2とThunderbolt 3っていうのが出てきて、3種類ありました。このときはあまり違いを理解していなくて、単にアップデートされただけのもので機能的には一緒だと勝手に思い込み、とりあえず一番新しそうなのを買っておけばいいんじゃないの〜なノリでThunderbolt 3を購入。これが間違いだとは気付かずに…(泣)
いろいろ調べたら、Thunderboltのバージョンは繋ぐiMacがどの世代のものかによって違ってくるらしいんですよ。わたしの場合はiMac 27インチ 2019とiMac 27インチ Late 2012を繋ぎたかったんですけど、それに対応するケーブルはThunderbolt(無印)とThunderboltアダプタの2本が必要らしい。なんとThunderbolt 3は買ったところで出番なしの代物なのでした。
▼この方の記事を読んでいろいろ学びました
もう時すでに遅し、購入したThunderbolt 3は届いてしまっていました。半ば諦めモードで返品案内を探すと、14日以内に所定の返品申請手続きを済ませて送り返せば、たとえ開封して使用していたものであっても返品可能らしいとのこと。えー!間に合う!
そのときちょうど届いて1週間くらいだったので、急いで手続きをして返品し、無事に返金対応していただきました。林檎製品って純正でそろえようとすると高いけど、こういうアフターサービスは良いですよね…。前にiMacのヒンジが死んだとき(首の部分がダラーンとなった)も、電話1本で修理の手配全部してくれて無料だったし。助かりました。
いざ、データ移行!
改めて正しいThunderboltケーブルとアダプタを購入し直し、いざデータ移行!OSに標準搭載されている「移行アシスタント」を使って、旧iMacの環境をThunderboltケーブルを介してそのまま移行しようとしたのですが、なぜか旧iMacをうまく認識してくれず……。ここで原因をちゃんと調べてやり直せばよかったのですが、待ちきれなくて結局外付けHDDに取っていたタイムマシンのバックアップを使って移行しました。今思えばこれが良くなかったのかもしれない。
データの移行にはそれなりに時間がかかるので、一晩放置してデータ移行を完了させてから、諸々の制作ソフトやフォントのライセンス移行を全部済ませました。と、そこで気付く、「これEl Capitanじゃなくない……?」と。
OSのバージョンを確認。大変や、これEl Capitanちゃう、Mojaveや!!!!!
(気付くの遅いわ…)
タイムマシンからデータを取り出したらてっきりOSもバックアップを取ったときのOSに戻ると思っていたんですが、新しいOS積んだマシンってそれより前に戻れないの!?ちょっとよく分からないんですが、とにかくMojaveでした。ウソでしょ…!?
OSがMojaveだと困ること
Mojaveになって何がそんなに困るのかというと、わたしがインストールしているAdobeソフトが軒並みパッケージ購入できた時代のCS6なんですよ。で、最近の新しいOSだといろいろ不具合が出る云々の噂があって、ずっとOSアップデートを避けていたのです……。
慌ててAdobeソフトを起動して確認してみると、結果は以下の通り。
- Photoshop CS6:問題なし
- Illustrator CS6:文字入力の処理が絶望的に遅いこと以外は問題なかったけど、逆に言うとその1点が致命的な大問題。
- InDesign CS6:死亡(※起動すらしない)
最悪インデザはわたしの制作物にはほぼ使うことがなかったので良しとして、イラレ……お前だけは健康でいれてくれなきゃダメなんだ……。正直フォトショよりもよく使うので、イラレに問題があると本当にダメ…。
MojaveでAdobe CS6を使用できるように模索したこと1
「なんとか古いOSに戻す」
これができれば万事解決だったんですけどね……。結論から言うと、できませんでした。
不運なことに、Mojaveのひとつ前のOSならダウングレードもなんとかできたかもしれないけど、Mojaveからいろんなことが変わっていて、ダウングレードできないようになってるっぽい。古いOSインストーラが入手できないようになってるみたいなんですよ。
それにそもそもの話、そのMacが初期搭載していた以前のOSをのせるのが結構良くないらしい。まあそうだろうけどさあ~~~そこをなんとか…。
MojaveでAdobe CS6を使用できるように模索したこと2
「仮想環境で古いOS環境を構築して、そこでAdobeを使えるようにする」
これもですね、結論から言うとあと少しのところでできませんでした!!!
Adobeソフトだけなら問題なく起動できたんですが、フォントのライセンス認証がうまくできなかったから泣く泣く諦めた……。逆に言うとモリサワフォントとの契約がなければ、一応ここで目的達成とは言える。でも結果的に万事解決!とはなりませんでした。
経緯を残します。
幸いにも旧iMac時代からWin環境をMacで使えるようにするために、Parallels Desktopというソフトを購入しておりまして、今回はそれを使いました。
こういう仮想環境を構築できるソフトを使うと、ひとつのOS上で複数のOSをのせることができるようになるんですよね~。最初にソフトを購入してからだいぶ長い間アップグレードしてなかったので、変に失敗しても嫌だしソフトもアップグレードしちゃいました。
前述したように、新しいiMacからは古いOSインストーラが入手できないことは分かったんですが、わたしには強い味方・旧iMacが手元にまだいるのですよ……!これほんとに考えなしに下取りに出したり早々に売ったりしてなくて良かったと心底思う…。
旧iMacからは古いOSのインストーラを入手できそうだったので、ネットの情報を参考に下記の手順で進めました。
- 旧iMacで古いOSインストーラをDLしてUSBに保存する
- インストーラを新iMacにコピー
- 新iMacのParallels Desktopで古いOSをインストール
- 仮想環境構築ができたら、仮想環境上でAdobe CS6をインストールしてライセンス認証を済ませてソフトを起動
▼ちなみに、参考にさせていただいた記事はこちら
これでひとまず問題なくAdobe CS6が動く状態まではもっていけました。イラレの文字入力問題もインデザの起動しない問題もすべて解決!問題なし!
と、喜んだのも束の間。何で引っかかったかというと、フォントのライセンス認証がうまくいかなかった。
仮想環境ではモリサワのフォントライセンス認証が失敗する…?
わたしの制作環境としてまず第一に必須なのがAdobeソフトなんですが、実は有償フォントもいくつか契約しているので、今までの制作データにはそれらをたくさん使っています。制作ソフトと契約しているフォントがセットで問題なく使える環境でないと、満足に使える状態になったとは言えないんです……。
フォントはモリサワとフォントワークスのmojimoというサービスを契約しているのですが、mojimoは問題なくライセンス認証できたのにモリサワがなぜかうまくできない。ライセンスエラーが出て一向に解決できなかったので、泣く泣く諦めました。。。
調べてみたら、仮想環境ではモリサワのライセンス認証にエラーが出るという事例が書かれたブログ記事を発見しました。同じようなことをしようとした人が少なからず他にもいたみたいですが、失敗に終わっているようです。
あと、なぜか仮想環境上だとChromeも挙動がかなりおかしくて参った。Safariは問題なく使えたのになんでだろう…。
残された選択肢はふたつ
いろいろと手は尽くしましたが、わたしが調べた方法だとMojave環境で健康な状態のAdobe CS6を使うのは難しそうです。となると、残された選択肢はふたつ。
の二択!!!!!
サブスクリプションの何が嫌って、わたしの今の使い方だと仕事じゃなくて趣味なので、一切金銭的な利益は発生しないのに制作を続ける限りは使っても使わなくても毎月そこそこ高い出費がずっと続くことですよね…。いや~~~仕事にできるくらいスキル上げるか文句があるなら使うなって話かもしれないけど…。今までパッケージで使えてただけに、なかなか気持ちが踏み切れない。新しくパッケージ出してくれるなら高くても買うのに……。
脱Adobeを試しつつ、いまだにCS6を騙し騙し使っています
Adobeが急に「CCユーザーでも古いバージョンは使えなくしまーす」みたいな結構重大なことを発表してザワついていますが、わたしのようにいまだにCSバージョンにしがみついているユーザーも次のOSからは強制的に使えなくなるようです。CSバージョンは32bitだけど次のOSからは64bitのソフトしか動かないシステムになるから、らしい。Adobeソフトを使い続けるにしても、化石OSで使い続けるか毎月課金するかの運命にぶち当たるのは変わりないみたいですね。でもそれだっていつかは限界が来ますからねえ…セキュリティ的にも永遠に化石OSを使い続けるのはリスキーだし。
CCへの切り替えを検討しつつ、脱Adobeをした人たちの意見を参考に、つい最近AffinityというソフトをDLしてみました。フォトショ、イラレのデータ形式を読み込めて操作感覚やできることも比較的似ている制作ソフトらしいです。まだDLしたばかりでそんなに使えていませんが、ぼちぼち使いつつ今後のことを考えたいと思います。
まあなんだかんだこれまで慣れ親しんだソフトから離れるのがつらくてCCに切り替えてる未来が待ってる気がしないでもないけど……。
Thunderboltを使って旧iMacをサブディスプレイ化することは成功!
これは成功しましたよ!問題なくサブディスプレイとして使えています。ただ対応している機種の幅がだいぶ狭そうなので、わたしはうまくいきましたがちゃんと自分の手持ちのMacが対応しているのかは調べてから買ってくださいと声を大にして言いたい。Thunderboltケーブルそこそこ高いので…。あと最近のMacだとどうやらディスプレイにならないらしい。持っていたマシンの世代がたまたま合致していて運が良かったなあ。
そんなこんなで、全体的に失敗したことしか書けない結果になってしまったのですが、だいぶ調べたのでいろいろと勉強にはなりました。PCの買い替えなんてそんなに頻繁にしないので、次に買い替えるときはこれらのことを忘れている自信がある……。まあその頃にはまたいろいろと状況も変わっていると思いますが、ひとまず書き残してみました。
まあ〜〜〜問題は山積みですが、これからの制作環境の方針を検討しつつ、制作に飽きるまでは環境維持できるように頑張りたい所存です。ここまでお読みいただきありがとうございました!
追記
後日のOSアップデードで、なんといつの間にかIllustratorの文字入力問題が直っておりました………!!!!!相変わらずInDesignは起動できないままですが、イラレさえ直ってくれたらまだしばらくは使えそうです。
取り急ぎご報告まで。。。