GOLDEN NIGHTが好きすぎてつらい

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オタクの記録と考察

髑髏城の七人 Season月 上弦の月・下弦の月 ライブビューイング感想

「髑髏城の七人」のライブビューイング(以下、ライビュ)へ行ってきました。1/23(火)に上弦ソワレ、1/24(水)に下弦マチネを観劇。下弦はこれまでに現地で2回観劇しましたが、上弦はお初でした。本当はライビュの感想をブログに書き残す予定はなかったんですが、どうにも何かに残しておかないと頭の整理ができないので、帰宅後すぐにポチポチとこうして文字を打っています。もう何をどう片付ければいいのか分からない……何を書くかもまとめきれていないのですが、一旦頭の中でぐるぐる回っていることを吐き出したいので支離滅裂かも。とりあえず書き残していきます。

 

そもそも、なぜこんなにぐっちゃぐっちゃした気持ちになっているのかというと、すべては上弦を観たことが要因というか。。。

 

上弦、初めて観ました。もうなんか、すごかった、下弦と全然違った…。最初に言っておくと、どちらの方がより優れているとか、そういうことをここで書きたいんじゃないです。どちらも本当に素晴らしいと思うし、まず舞台素人だから何がどうなってたら技量が上とか見極められる眼も持ってないし。ただ書くことに差があるとすれば、個人的な好みの問題だけです。あと、ほんっとうに、同じストーリーでありながら別作品を観てるみたいで比べるとしても同じ物差し・ベクトルで物を見れないというか…。正直ライビュがなかったら推しが出てる公演しか観に行ってないと思うし、上弦を観に行こうと思ったのもたまたま仕事の都合がついたから。下弦を観てからたしかに上弦への興味はわいたものの、そこまで上弦下弦の両方を観るということにこだわりも何もなかったくらいなのに、なんで今こうも上弦を引きずっているのか……。自分でも何が何だか分からない…。

でも、上弦を観たことで下弦についても考え直すこともあって。それに、手に入れたチケットが4枚ともオペラグラスがないとつらい席だったので、ライビュで役者さんの顔がアップになったりして細かい表情を見れたのは良かったです。でもだからってライビュは映画館なんだからそんな前の方の席をご用意してくれなくたってよかったのに…。上弦は3列目だし下弦は最前だった。首が死んだ。

 

書きたいことはまとまってませんが、ざーっと書き連ねていきます。

最初に上弦を観終わってから、ずっと上弦天魔王がぐちゃぐちゃに胸の中をかき混ぜまくってる。下弦は間違いなく捨之介が主人公の捨之介の物語だと思うけど、上弦は実は天魔王の物語だったんじゃと思えて仕方ない…。圧倒的な表現力と気迫、凄み。でも孤独。そんなものを画面越しでもビンビンに伝えてくる。

上弦天魔王を観てから下弦天魔王を観ると、下弦天魔王はすごく人間臭いなと感じました。その人間臭い弱さを、鎧を何枚も身に纏って隠してる感じ。一方、上弦天魔王は、うまい言葉が見つからないんですけどバケモノ飼ってる感じ……。未知のものを見てるみたいで恐いんですよね。まじで恐怖の具現だった。あと、上弦天魔王って、こっちが予想してない動きを不意打ちでポンポンかましてくるからリアルにビクッとしたり気持ち悪かったり、何考えてんのか分かんない・何されるか分かんないっていう恐さを感じました。

一番恐いなと思ったのは、信長公の最期を蘭兵衛に明かすところ。そこだけ声色が急に優しくなったんですよ。表情も穏やかで。「……そう、蘭丸に伝えろと!!!!!」ってところで鬼の形相になる。あれ、すごかったなあ…。下弦もですが、あの台詞すごく大事な台詞だと思う。天魔王が一番隠しておきたい叫びだったんじゃないかなと思うので。なんか上弦はそこで涙出てきたんですよね。。。

城から飛び降りた天魔王のことばっか考えているよ〜〜〜ヤメテケロヤメテケロヤメテケロ〜〜〜!思えば死体を誰も見てない(あの舞台上で死の瞬間を見せていない)のって、あの舞台で天魔王だけなのでは?実は生きていた!とかで次の劇に出てきそうなくらい生命力強そう。上弦天魔王ほんっと強そうすぎて倒せそうにないんよね…。もう上弦天魔王のこと考えれば考えるほどよく分からない。あの圧倒的存在とどう折り合いつければいいんだろ。もう分からん…とりあえずわたしの胸の中をぐっちゃぐっちゃに掻き回して放置していくからこうして文章書いてるけど、結局まとまらんかった。どうしようこれ。

 

上弦蘭兵衛は力強かった。自分の意志をしっかり持ってて、一人で立ってた。下弦蘭兵衛は強いんだけど影が強くて、儚い印象なんですよね…。そして純真。太夫との関係性も上弦下弦で少し違うように見えました。上弦が対等に背中を合わせて戦える戦友だとしたら、下弦は手を取り合ってお互いの心を支え合うことで生きてきたような。わたしはそんな下弦蘭兵衛めちゃめちゃ好きなんですけどね。

1ヶ月前に観たときよりも、一幕の太夫との会話が丁寧に演じられていてすごく良かった。あの「俺の三途の川は血まみれなんだ」のあたりの演じ方が、上弦下弦で結構違っていて、あそこから上弦下弦で蘭兵衛という役への解釈が分かれてるんじゃないかなーって感じたんですけどどうなんでしょう。

そして上弦の天魔王と蘭兵衛、ふたり並ぶと気迫がすごい。誰も勝てる気がしないんですけど…あんなんが村襲ってきたら絶望…。あの上弦蘭兵衛、何言っても戻ってきてくれなさそうだった。下弦蘭兵衛は前半に優しい表情をたくさん見せてくれるからか、冗談だよねって言い続けたら戻ってきてくれ……そうに思えるけど無惨に斬られて終わるんやろな…アァ……。

天魔王の盾になって死ぬところで、上弦太夫が、これまで仲間の最期にも目をそらさずにここまで来てたのに、蘭兵衛を撃つときは顔をそらしていたのも印象的でした。下弦もだっけ?下弦ライビュではそこ確認できなかった…そらしていたかもしれない…。

蘭兵衛といえば、下弦マチネの蘭兵衛が飲んだ赤い液体が「待て!(俺が殺ろう)」って言ってカメラにすっぱ抜かれた絶妙なタイミングで唇からツーッて一筋垂れたのやばくなかったですか???(ここまで一息)

 

あとびっくりしたのが、上弦太夫は強そうだね!!!!!強そう!!!!!!!!!!下弦太夫めちゃくちゃ可愛い人なので、あの女性とオカンを併せ持った感じが新鮮でした。強い女だ、現代ならバリバリのキャリアウーマンで課長とか部長とか役職をバリバリこなしてるきっと。霧丸に話をするときに、訛った話し方をしていたのがとても良かった〜。

 

あとこれは完全に贔屓目なんですが、自分の推しが出てきたときの、あの胸がざわってしてグツグツ煮えていく高揚感、サイコ〜〜〜の瞬間ですね!下弦しか観てなかったから、上弦ライビュを経てすっかりホームに帰ってきた気分になったよ!

1ヶ月ぶりの宮野さん、前に観たときよりも自由に動いていて良かったです。だんだん遊べる余裕出てきたのかな。雁鉄斎とふざける例のところがいつもの宮野さんすぎて、楽しそうに遊んでるなーって思いながら観てました。あそこ絶対だいすきでしょ(笑)

上弦捨之介はまっすぐで爽やかでちょっとクールな印象なんだけど、下弦捨之介と演じ方が全然違うね。宮野さんの溢れんばかりの喜怒哀楽の表情に慣れてると、特に一幕はどうしても塩ラーメン食べてるような気分になってしまうけど、盛り上がるべきところできちんと爆発してくれるので気持ちよかったです。期待してるとこで外さないというか!あと目力すごい強いから、カメラで寄ったときに睨まれると迫力ありました。

 

そしてわたしの髑髏城での推し・生駒ちゃん。上弦下弦で死に方違うんですね!?!!?!??あの、わたしが惚れた自らの喉を天魔王の刀に刺さりに行く生駒ちゃんは、下弦の生駒ちゃんの死に方なのね…。上弦は自分で自分の首を切ってたんですけど、それも天魔王が「いこまぁああ〜♡」って感じの声色で生駒ちゃんの太ももあたりにすり寄って自殺を促してました。うわあってなりましたよこれ…。

下弦は自分で刺さりにいくにしても刀を持っているのは天魔王で、体裁だけでも天魔王の持つ刀によって死を遂げた、みたいになるかと思うんですけど、上弦はまじで全く天魔王の手を汚さず、無言の圧力で死ねって命令して自分で死んでるんです生駒ちゃん。前半の上弦天魔王は生駒ちゃんに対してデレデレした声色で話しかけてたので、最初は下弦より無慈悲じゃないなって思ってたのに最期でこれですよ!!!天魔王を慕ってた生駒ちゃんの最期に対してめちゃくちゃ無慈悲じゃない!!?って思ったんですよね…。あれを観てしまったら、むしろ下弦天魔王の方が少しは生駒ちゃんのこと考えてたのかもとか思ってしまった…。まさかこんなふうに感じるようになるなんて思いもしなかったです。これもわたしが上弦天魔王めちゃくちゃ恐いと思った理由のひとつでした。

 

あとこれは全体通して感じたことですが、下弦のメインメンバーって結構声に特徴がある人が多くて、それがすごく強みなのではないかと思いました。遠い席から観劇する側からすると声って目印になるので、声を張る場面でどうしても低くなりがちなときでも、誰が何を言っているのかがちゃんと分かるってすごく助かる。特に宮野さん、自分の強みを生かして声にたっくさん表情を乗せてくるので、言葉に色が乗ってるみたい。なんとなくだけど、宮野さんて喜怒哀楽あるとしたら悲しみ苦しみにあたる感情をアウトプットする表現が繊細でうまいのかなって…。その負にあたるところの感情って、感じてはいても形にしてアウトプットするのが難しいんじゃないかなと思うんですけど、そのアウトプットする力が本当にすごいと思いました。改めて。

上弦はとにっっっかく気迫が凄まじかった。まあその主犯だった天魔王のせいでだいぶ心中掻き乱されたんですけどね……。たぶん上弦を観てなかったらこんなに下弦のことも考えてないし、このブログも書いてないです。少なくともこのグチャグチャを文字に起こしとこうと思うくらいには心乱された作品でした。

 

結局うまくまとまんなかった。しばらく天魔王を引きずりそうです…。もし映像化されるなら上弦下弦の両方がほしいな。今回のライビュ、行けて良かったと思っていますが、ひとつ不満があるとしたら下弦マチネのカメラワーク!ちょっと酷かったぞ!うまく編集してください!!!

次は2月に登城します。その翌日には宮野さんのラジスマ公録が控えてるんですが、久しぶりに宮野真守さんとして会いに行けるのがとても楽しみです。残りの公演も怪我なく成功しますように!

  

★2018/1/25 23:40 追記

昨日、衝動のままに書いた記事ですが、ちょっと思うところがあり追記させていただきます。

今日仕事中もずっと手を動かしながら上弦天魔王のこと考えてて(一晩寝ても解放してくれなかった)、まあ上弦天魔王のことは案の定理解するまでには至らなかったんですけど、天魔王と生駒ちゃんの関係性の違いがどうしても気になっていて。生駒ちゃんの最期の死に方が違うのは、上弦下弦で天魔王と生駒ちゃんの関係性の捉え方が違っているからあそこであんなにも明確な違いが出てきたんだろうなというのは何となく理解してはいるものの、じゃあその捉え方の違いってお互いの存在をどう思っていてどう理解すればあの差が生まれるのか?ということに自分では答えが出せませんでした。

いつもはライブでも千秋楽が終わるまでは積極的にネタバレや感想を探したりはしないんですが(TLに流れてくるものは普通に見るので、ネタバレの類を毛嫌いしているわけではないです。まずは自分だけで感じたことを受け止めたいというだけなので)、今回ばかりはこのままずっとモヤモヤしているのも嫌なので、人様の解釈をのぞかせてもらいにいきました。おかげで検索欄が『生駒 死に方』『生駒 最期』『生駒 喉 首』などと大変物騒なかんじに仕上がりました……。

いろいろ拝見させていただきましたが、わたしは上弦生駒さんのことを「上弦だけに存在する生駒」としてちゃんと見れていなかったかもと思って少し考えを改めました。

下弦の生駒ちゃんが特にツボだったので、上弦を観ていたときも上弦生駒さんに下弦生駒ちゃんの面影を少し重ねて観てしまっていたかもしれません。同じ役名を与えられていても、あのふたりは全く異なるそれぞれの意志に沿って天魔王を慕っていたのにね。天魔王への慕い方、そこから全然違っていたんだなと気付かされてちょっと反省。昨日わたしは生駒ちゃんに対してあの最期は無慈悲だとたしかに書きましたが、上弦生駒さんにとってはあの死に方が最上だったのかな。上弦生駒さんにとって天魔王が「自らの意志をも捧げる絶対的な存在」だったなら、それも納得かなあと思いました。

下弦生駒ちゃんは高らかに笑いながら死ににいくのに対して、上弦生駒さんは一言も話さずに静かに首を斬るんですが、息絶えて倒れる生駒さんの腰を天魔王が一瞬支えてたんです。上弦天魔王の生駒さんへの少しの慈悲は、もしかしたらそこに少しだけ表れてたりしたんですかね。相変わらず上弦天魔王のことは分からないけど、あの恐怖の具現が死んだ人間を支えたりする?

下弦天魔王は自らの刀を向けること、上弦天魔王は息絶えた身体をほんの一瞬ですが支えること、その行動に、少しばかり生駒ちゃん・生駒さんへの慈悲があったのでは……と思いました。でも上弦天魔王のことはまだよく分かんない!(笑)

 

追記なんて初めてしましたが、書き残しておきたかったので。また観劇したら感想変わってるかもしれないけど、少しはモヤモヤが晴れた気分です。髑髏城、おもしろいなー!