GOLDEN NIGHTが好きすぎてつらい

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オタクの記録と考察

髑髏城の七人 Season月 下弦の月 12/9ソワレ・12/16マチネ感想

遅くなりましたが、12/9ソワレと12/16マチネの「髑髏城の七人 Season月 下弦の月」を観劇してきたので感想をブログに綴ろうと思います。レポとか感想をまとめるのがちょっと苦手なので、メモ程度にさらっとの予定……。

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※注意※

・ネタバレあります。

・宮野さん目当てで観劇した舞台初心者です。トンチンカンなこと書いてても大目に見てください。

上弦の月は未観劇のため、比較はできません。

・記憶を元に書くので違っているところ等々あるかもです。

 

まず、わたしは舞台ジャンルに疎く過去にも宮野さん目当てで「王家の紋章」しか観に行ったことがないくらい舞台初心者な人間なので、髑髏城の主役を演ると聞いたときもいまいち何のこっちゃ分からず、回るステージ云々の楽しみ方よりもただただ「宮野さんが主役」ということだけを主な楽しみにして行った人間です。が、実際に行ってみると想像以上におもしろかった!!!!!最初は公演時間が4時間ほどと聞いて、4時間もわたしは何を観せられるんや(失礼)と思ってたけどあっという間だった……。

マモクラとしての直感的な感想を言うと、マモライに例えるとAMAZING!を観たときの感覚に近かったです。話の道筋がちゃんと伝わってくる(理解できる)・流れるように進むので止まったと感じる暇がない・演出に新しい表現方法があって新鮮。話題の回るステージは、単に新鮮さを求めてそれが取り入れられているのではなく、より良い表現を求めた結果としてあの装置があのかたちで設計されたんだなあと感じられるものでした。あと、観劇前に何も情報収集をせずに行ったのでどこが見所かとかまったく分からず、ビジュアルを見ても時代物っぽかったので「話分かるかなあ…」と不安だったのですが、初見でも全然大丈夫でした。時代設定は戦国時代でも、ちゃんと今の時代に合わせた笑いどころや言い回しだったので安心して楽しめました。それもこの舞台の魅力なんじゃないかな。

 

それでは以下、役者さん個人での感想です。舞台の内容は省かせてもらうので、観劇済みの人向けな文章になっていると思いますがご容赦ください〜。

 

◆捨之介(宮野真守さん)

推しです(超絶ざっくりした紹介)。王家の紋章でも準主役ポジションをガッチリ務めてらっしゃったけれど、その機会をきっちり次に生かす仕事をしてくれるあたり本当に自慢の推しです。しかも座長。どこまでもついていきたい。

観劇前に、ちらっとツイッターで「宮野さんは声優なだけあって台詞が聞き取りやすくノーストレスで観れた」という旨の感想をいくつか見たのですが、実際に観に行ってなるほど本当だと思いました。「今なんつった?」みたいな、観劇中に台詞で引っかかることがなくてスルスル頭に文字が入っていく。声優畑の人が舞台の世界に飛び込んで座長を務めるって大きなプレッシャーだろうなと思いますが、声優だからこそ生かせるものもたくさんあって、それがどこへ行っても宮野さんの強みとなり続けるってすごく精神的にも支えになりそう。素人の想像ですが。

最初からやんちゃが爆発している霧丸に接するときの演技が、良い兄貴分そのものでふと頭にのすけとゆーじくんが浮かんだ……(マモライ脳)。身長差とか年齢差がちょうどぴったりはまるピースみたいに合っていて、捨之介が霧丸の頭をぽんぽんしたり肩を抱いたりする仕草がとても良かった。ああいう仕草も役の関係性を示すのに大事なことなんだな。捨之介は最後まで霧丸を気にかける良い兄貴で、最初はそんな捨之介に噛み付いてそっぽ向いてた霧丸がだんだん態度を軟化させていって、後半ではすっかり懐に入れてしまっているのもとても良かった。わたしも宮野さんみたいな兄貴がほしいぞ〜〜〜(長女)。

無界の里(ずっと「向かいの里」だと思ってた)に行くのに里の女と楽しく遊びまわる宮野さんがマモのオタクとしてはすごいぐっときました。たぶんマモのオタクには分かるはず……。あと手を叩いてワ〜!って沸くとこめっちゃ楽しそうじゃないですか?

後半は捨之介がボロボロになりながら闘うシーンが多いけど、前半は陽気な部分をたくさん見せてくれて明るい捨之介が多いので、笑ってるとこ見るのになんとなく安心感がありました。笑うとこは宮野さんお得意のリアクションを舞台の上でも出してくれるし、捨之介でありつつ垣間見える宮野真守にファンとしては見覚えがあって嬉しかった(笑)

後半は辛いシーンが多くて、その苦しいという感情が声に乗ってくるので本当に舞台で捨之介が生きていました。天魔王を倒したあと、家康に首をとられることを承諾したときの捨之介は本当に胸にきた。「この首差し出したら、無駄な血は流さないって誓えるかい?」って渾身の力を振り絞ったような声で言うんですが、それに頷いた家康に「なら、いい」ってすべてを捨てたような声で演じられるからどうしようもない気持ちになりました。

あと殺陣!後から調べたら有名な百人斬りと呼ばれる(?)シーンらしい。斬っては刀を替えるため、霧丸と雁鉄斎との見事な連携プレーであっちこっち刀が飛んできては受け取って投げてを繰り返すいちばんの見所シーン。なんかすごかった……しか書けない語彙力のなさが悔しい。え!すご!って目で一生懸命追ってるうちに終わってしまうから目が足りません……。ノンストップであれを演るの本当にすごいなあ。。。

最後のカーテンコールではマモライで見るマモの姿はなく、最後の最後まで背中を見せてステージから去っていくところが捨之介でちょっと寂しいやら尊敬するやら。気まぐれに手を振ってくれる瞬間があったんですけど、マモのオタクとしての自分がウズウズして振っちゃうよね…。いかに普段のマモライで宮野さんがファンサしまくっているかをじんわり実感して、早くライブ行きたいな〜と思いました。オタクからは以上です。

 

◆天魔王(鈴木拡樹さん)

この方前のVS嵐に一緒に出てた方ですよね………?ステージにいるのはどなた…………?

今回はじめましてだったので元がどんな方なのか存じなかったのですが、天魔王でしかなかったのでわたしの感想は「天魔王」です(雑)。わたしの中ではわりと真剣にその感想で埋め尽くされているのですが、恐怖の対象でありながらその実寂しい人のような気がしました。盲信していた織田信長公の最期の言葉が、自分に対して言葉を紡いでいるのに蘭丸のことだけ。「殿は蘭丸に生きろと言った、私には死ねと言った」の台詞の真意はそういうことですよね(合ってる?)。実際に死ねとは言われてないけど、死に際にそばにいるのが自分だったにも関わらず、触れられもしない=天魔王にとっては死ねと同義だった、という……。最後に家康が仮面を手にとって「ある意味これが天魔王なのかもしれん」って言ったのも、天魔王自身はその出来事がなければ天魔王にはならなかったかもしれないって意味なのかなあと個人的に考えたりしてました。殿の最期が、愛が憎しみに変わった瞬間だったんだろうな。でもそれを向けるべき相手はもういなくなってしまって、やり場のない想いが巣食っていってしまったんじゃないでしょうか…。

天魔王が最期、城から飛び降りるときに捨之介に「天魔王として死ね!」と言ったあの意味をずっと考え込んでしまう。捨之介が天魔王だって噂を流しておいたという意味以外にも、救いたかった友人たちを目の前で亡くした捨之介に対して、俺と同じ憎しみを味わえという意味もかかっていそうでゾワッとした。天魔王の正体は物理的なものじゃなくてそういう信じるものの先にある絶望な気がするなあ。

 

◆無界屋蘭兵衛(廣瀬智紀さん)

声そのものまでが役だった!!!すご〜〜〜く艶っぽい話し方・声をされてたんですが、あれは元々なの?それとも声を出し分けできるの?どちらにしても、仮に目を閉じても迷わず蘭兵衛だと分かるようなお声でした。凛々しい、美しい。

信念深い役柄で、太夫に「汚れは洗えばいい」と言われたあとに手を見つめて「俺の三途の川は血まみれだ」という台詞、蘭兵衛の中に渦巻く複雑な感情が吐露される瞬間で、シリアスなシーンですが好きです。太夫が太陽だとしたら蘭兵衛は月だと思うし、そうやって背中を預けあって救いの里を築き上げてきたんだと思うとアツいですね。そしてそんな里を自ら手にかけて壊してしまう、どうしようもなく悲しい役どころでした。

あと、廣瀬さんすっっっっっごく刀さばきがきれい…美しい……流れるように動いて斬っていくのに刀の振り方が大きくて大胆、堂々としてる。舞台素人なので誰がうまいとか正直よく分からないのですが、素人目に見て廣瀬さんの刀さばきがいちばん印象に残っています。すごかったあ……。天魔王から薬を盛られるところの演技もとても良かった。どんどん蘭兵衛じゃなくなっていくあのシーンの廣瀬さんほんとすごいなと思いました。

 

◆兵庫(木村了さん)

「抜かずの兵庫」の通り名は強いから刀を抜くまでもない、という意味ではなく、強くないからなんですよね……でも子分には本気で慕われている、人間的な魅力がある兵庫さん。役がハマりすぎていた…。前半では太夫へのアタックがことごとくスルーされて周りにも笑われるようなポジションの役だったわけですが、後半の兵庫の行動や仕草で単に太夫が美しいから好き好き言っているのではないということが随所に表現されるのが良かった。蘭兵衛が死んだとき、太夫は先を急ぐ捨之介たちにすぐに続くことができずにすでに息絶えている蘭兵衛の肩を抱きながら泣いてその場に留まるんですが、兵庫だけはそんな太夫をずっと見つめながらその場に足を止めてるんですよね。何をするわけでもなくじっと待っててくれる。きっとそういうところが弱くても子分が慕って付いてきてくれる、兵庫の魅力なんだと思いました。

あ、あと序盤に兵庫の横のスクリーンに「図星↘︎」って文字が出てきたの毎回笑うし、そういうスクリーンの使い方もあるのねって感心した。ちょっとしたことですがこういうのもあの舞台装置の醍醐味ですね。

 

◆霧丸(松岡広大さん)

顔がとても好みでした。いやもちろんそれだけじゃないけど……。序盤から物語を動かすキーマンとなっていた霧丸。小柄な身体でめっちゃ素早く動くし跳び蹴りがきれい!最初は天魔王を殺すという目的を第一に髑髏城を目指していた霧丸が、捨之介と出会って後半には捨之介を助けに行くという目的で髑髏城を目指す流れ、そしてそこに至る経緯と気持ちの変化が観ている側にも伝わりやすくて気持ちの良い役柄でした。

最後の方なんて捨之介のために城をつくるとか言い出すしもうファンじゃん…ってなって勝手に心の距離が近づきました。一緒に行った友人に、帰り際にナルステをすすめられた。

 

◆極楽太夫羽野晶紀さん)

働く女は強い。霧丸に対する態度にオカンみを感じた…。そのオカンこそが無界の里を支えているんですよね。「あたしたち、どこにも行けないよ。ここがなくなったら他はどこも一緒」なんて訴えていた相手にまさかまさか壊されるなんて思わんよねえ…。里が壊された後、村の女たちの名前をひとりひとり呼んで「成仏してね」と手を合わせる太夫、捨之介が言うようにこれまでも相当いろんな苦を見てきたんだろうなと思わせる度量と風格がありました。どうしても太夫と蘭兵衛を並んで見ると向かった方向が真反対すぎて切なくなるけど、そんな太夫に蘭兵衛も蘭兵衛であった頃すごく救われていたんじゃないでしょうか。極楽太夫の「極楽」は楽しい時間をくれる的なニュアンスよりも、安心を与えてくれる極楽って感じがする。

 

◆雁鉄斎(中村まことさん)

キャラがめちゃくちゃ濃かった。マニアックだし変態チックですよね。でも雁鉄斎がメインで舞台にいるときずっと笑ってた気がする。生駒ちゃんとの攻防とか、その現場に居合わせた捨之介とのコントみたいなやり取りがすごくおもしろかったです。良い味でてたなあ〜!!!

完全に余談ですが刀の名前出てくるとすぐ犬夜叉思い浮かべちゃう。ざんがいけん…とか……がんてつさいとか………出てきそうじゃん…。

 

◆渡京(伊達暁さん)

こちらもめちゃくちゃハマリ役だった…。いかにも怪しくてノリが軽〜いかんじが、掴みどころがなくておもしろい役でした。口から出てくる言葉ほぼ全部に笑えた。背景の風車からバリッと突然出てくるところとか、自己紹介的な台詞で「生まれたときに親の期待を裏切って以来、裏切り続けている〜(略)」って言うところとか何回見ても毎回笑うと思う。最後に報酬金を受け取って真っ先にそれを手に取って去るところとかも好きです(笑)

 

◆いん平(インディ高橋さん)

まさかおぬしが七人目だったとは……………。初めて観たときは、髑髏城に向かうのが六人だったのを目で数えて見ていて、「あれ〜タイトルは七人なのにな」って思ってたんですが、その六人を追って行ったのがまさかの兵庫のとーちゃんでエエエーーー!?!?ってなりました。言葉は悪いですが、あまりに見窄らしい姿だったのでまさかなぁと思っていたらそのまさかだったとは。無界の里で兵庫の子分たちが必死に守った命は、きちんと意味ある生き方で恩を返しているとーちゃん。戦闘シーンで農具振り回してたその手さばきがうますぎて、後半はあんまり褌姿に違和感がなくなってました(笑)

 

ここまでタイトルになっている髑髏城の七人+天魔王、蘭兵衛について感想を書いてきましたが、舞台に出てきたみなさんはどの役も個性が強くて表情が豊かで、脇役に当てはまる役なんて一人もいなかったように思います。そして、これまで2回観劇しましたが、わたしの推しは天魔王に仕えていた生駒ちゃん(中谷さとみさん)です。

天魔王に対する忠誠心がすごい!なんで天魔王に従うようになったのか、その成り行きを見れる過去編とかないんですかね?我が強い女王様タイプなのかと思えば「生駒、こう見えて潔癖なの!!!」とか「生駒、おこだからね……」とか、なにこの可愛い子。それでいて天魔王に「俺が城から逃げたと知る人間は少ないほど良い」って使い捨てにされた瞬間、迷いも見せず高らかに笑って自ら天魔王の持つ刀に喉からひと刺しで死ににいった生駒ちゃん、かっこよすぎでは……。自分から喉に刺しにいったときの演技がすごすぎて迫力がすごかった。すごいしか言ってないな…。そんなギャップにすっかりやられてしまって、髑髏城いちばんの推しになりました。天魔王、これだけ尽くされていて少しも生駒ちゃんに情は移らなかったんでしょうか。ふたりの間に築かれていた関係性はそういう情とかが一切含まれない何かだったのかな。ハア〜〜〜生駒ちゃん〜〜〜〜〜。

 

さらっと書くとか言いながら長くなりました…。わたしの次の髑髏城予定は2月です。12/16の髑髏城が年内最後の宮野さん現場でした。ライビュは仕事の都合次第ですが、できたら行きたいなあ。チケットを取っているのは下弦だけなんですが、上弦は上弦でまったく違うと聞いて見たくなってきています。

あ、そうそう。パンフレットがとても良かったです。マモのオタクからの感想ですが、写真がめっちゃ良いよ〜〜〜!あと、インタビューで髑髏城の経験を声優としての仕事に持って帰りたい的なことを話されていて、宮野さんどこの世界に行っても帰る場所は声優としてと思ってくれているんだなあと改めて感じると嬉しかったです。

ここまで読んでくださってありがとうございます。個人解釈を大いに含んでいるので、違っていたらすみません、ご容赦ください〜。残りの公演も怪我なく無事成功しますように!